(記事作成2021.5.21更新2022.6.27)
動物実験の仕事をする上で必要になる「実験動物2級技術者」の資格。
従事者や資格マニア以外はまず知らない(不要)スキルだと思うけど、興味ある方はどうぞ見ていってください。
実験動物2級技術者とは?
動物実験施設で作業をするときに必要になる資格である。
動物の触りかたや、薬液投与の方法、実験動物についての知識がちゃんとあることを証明するものだ。
難易度は??
結論から申すと、ふつうに勉強すれば合格することができる。
合格率は、だいたい80%なので、よほど油断するなどしなければ余裕で通過するだろう。
小耳に挟んだところ、出題される問題の70%の正答率で合格ラインらしい。
ちなみに、受験回数は1年に1回しかない。
落ちたら相当惨めなので、死ぬ気で合格を掴みとろう。
補足!!ぼくは9年間この業界に身を置いていたが、その間、試験に落ちたという後輩は1人もいない。
30年以上在籍している先輩も、過去に落第した人は知らないと言うくらいだ。
ふつうに勉強すりゃ誰でも受かるので、そこまで緊張しなくてもいいと思う。。。
勉強方法は??
試験は筆記と実技の2つある。
筆記試験は独学でもいけるが、実技は熟練者に教えてもらわないと厳しいんじゃなかな。。。
筆記試験
基本はテキストを暗記して、過去に出題された問題をくり返し解いていく。
出題されるのは、各論・総論の合計150問。ちなみにマークシート形式だ。
各論って何??
動物種別に選択することができる。
マウス・ラット・モルモット・ウサギ・・・・などから1つだけ選んで回答していく。
ぼくは小動物を主に扱っていたので、マウスを選択した。
総論って何??
遺伝についてや施設についての説明。動物福祉や感染症についてなど、幅広い内容が出題される。
覚える範囲が広いので、一夜漬けなんて甘い考えは捨てて、とにかく真面目に暗記しまくろう。
実技試験
- 動物の保定してください
- 経口投与は、どうやってやるんですか?
- このマウスの毛色は??
など、試験官に投与の方法を説明したり、動物を掴む(保定)などを実演する。
こればかりは、本の勉強だけではなかなか厳しいと思う。
実際に動物を触ってトレーニングしないと、本番ではテンパるので、練習はしっかりしておこう。
受験資格は??
- 実験動物に関する業務を4年以上つんだ者
- 高卒相当の資格を有し、かつ、実務経験が1年以上のもの
- 特定の専門学校等のカリキュラムを履修した在校生および卒業生
つまり、受験するには動物・バイオ系の学校に入学するか、もしくは、入社してから1年以上実務経験を積むのが条件だ。
(ちなみにぼくは、入社して2年目に資格を取得した)
受験料は??
バカに高い・・・
2級だと受験料だけで35000円する・・・
ぼくの会社は資格補助がなかったので、自腹で受験した。
国家資格ではないので、もし転職などで業界から離れてしまったら、その後の人生で役に立つことは少ないかもしれない。。。
1級だと・・・
これが1級だと、受験費用は7万円以上する。
人によっては研修会にも出席するので、そうなると10万円はくだらない。
しかも1級は実技試験の難易度が高いので、2級の感覚で受験するとほぼ100%落ちる。
合格率も60%台で、2級に比べると若干低め(ほとんどの人は実技試験で落ちる)
ただ、1級を持っていれば業界内の転職には相当有利な武器となるだろう。
給料は??仕事の感想は??
こちらにまとめました。
動物を扱う特殊なお仕事の給料と待遇について(年収は??有給は??)
ただ、あくまでもぼくの事例なので参考程度に読んでください。
実際に働いて感じたことや頂いた質問に回答したものをまとめた記事もあります。
『第1弾!!』動物実験の仕事は辛い??(よく質問される事をまとめました)
第1弾と第2弾あるので、興味あるかたはご覧になってみては??
まとめ
ここまで紹介したことをまとめると、
- 2級技術者の合格率は約80%
- 受験料は35000円
- 実務経験1年以上・専門的な学校に入学、卒業していることが条件
- 勉強は過去問を解いて、ひたすら暗記
- 覚えることは広範囲なので、時間をかけて勉強しよう!!
って感じかな。
かなりマニアックな業界の資格だから取得する人は少ないだろうけど、興味ある方は挑戦してみてはいかがだろうか。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
『まとめ』動物実験の仕事に関する体験談を綴った5つの記事を紹介します