
(記事作成2020.9.9 更新2020.9.9)
前回は、絶景の黒菱ラインを走ったところで区切った。
さて、これより第2部のたび日記です。
それでは、どうぞー。
八方尾根、悠々散歩
黒菱ラインの終点は、ロープウェイの乗り場となっている。
ここから先は、リフトを乗り継いで「天上の池」へと歩みを進める。

バイク専用の駐車場はない(ちなみに無料)
空いているスペースにninjaを潜り込ませた。
彼には木陰でしばし休憩してもらおう。

まずは、1つ目のリフトを乗り「黒菱平」へと向かう。
乗車時間は8分ほど。
余談だが、高所恐怖症の人は発狂すると思う・・・w

休憩施設があるので、ここでチキンカレーを食す。

目の前に広がる白馬の山並みを眺めつつ、スパイシーなカレーを頂いた。

腹が満たされたので、お次は、標高1880mの「八方池山荘」のリフトへ乗り継ぐ。
風光明媚な情景に眼福。これだけでも十分に絵になる。

リフトを降りると、ひたすらに「八方池」へとトレッキング。
予想以上に足下が悪くアップダウンが激しいので、体力の消耗が著しい。

当然、山道に自販機はないので、飲み物はあらかじめ用意してから出発しよう!!
雲のまにまに現れる爽快な青空に、ここまでの疲労もすっかり忘れ見惚れてしまう。

気温は18℃を少し下回るくらい。
夏場とは思えない涼しさだ。
体感的には、関東の5月上旬くらいの気候かな。

ちなみに、ぼくの服装は「半袖・ジーパン・ライディングシューズ」といった具合。
マジな風貌の登山客もいるが、スニーカー&ワンピースを纏う、ふつうの観光客もたくさん見受けられた。

ただ、最低限
- 飲み物の確保(途中、喉が乾いても休憩施設はありません)
- 厚手の靴(ゴツゴツした岩が転がっているので、生地が薄いスニーカだとキツい・・・)
- 薄い長袖(標高があるところは肌寒いから)
は用意したほうがいいだろう。

まるで、天空を散歩しているかのよう。
背伸びして深呼吸すると、プカプカと浮かぶ雲に両手が届きそうだ。
関東ではお目にかかれない自然造形美に高揚し、カメラに手をかける人差し指は忙しなく上下している。
さあ・・・目的の八方池までもうすぐかな??
天上の池(山嶺の瞳)
八方池山荘のリフトから、約2時間かけてたどり着いた先で見たもの・・・

標高2060mの パノラマビューは、日本離れした北欧のような世界が広がっていた。
白馬三山の無骨な山肌が剥き出しになっている隙間を縫うように、残雪が覆いかぶさっている。

ゴツゴツした岩から「タカネマツムシソウ」が生えでていた。
晴明な夏の情景と、豪快に流れゆく雲の一行が水鏡に映しだす光景は・・・
ハンパじゃない・・・・!!!

なかなかハードな工程だが、その苦労をなんとか乗り越えて到達した達成感は素晴らしく、筆舌に尽くしがたい。
ときおり吹く透き通った夏風に、植物が揺らぐ情景はすこぶる気持ち良い。
あぁ、至極なひとときだ・・・。

池のほとりをグルっと周るとこんな看板があった。

自分のような軽装備では、これ以上先は危険だな。
調べたところによると八方池より600mほど登り、標高2696mの唐松岳へと続いているらしい。
後ろ髪ひかれながらも下山するとしますか!!
八方尾根の詳細な情報は、ホームページよりご確認ください。
www.happo-one.jp
湿気と暑さで蒸された関東へ
さて、来た道を戻りましょう。
下るだけなので身体的にはかなり楽。

リフトからの眺めは抜群。
初秋の時期だと、また違った風景が広がっているのだろう。

黒菱ライン経由だと営業期間は7/1〜10/18までと短いので、観光する際は、訪問時期に注意が必要だね。
ninjaさんのもとに戻り、あとは付近の道を気ままにそぞろ走る。

地上に降りてくると、さすがに暑い。
直射日光が容赦なく肌を突き刺す。それでも湿気がないぶん、関東の暑さよりは10000倍マシ。
フラフラ走っていたら、国道から外れて小道に迷い込んでしまった。
時間には追われてないので、川縁でボーッとしながら、晩飯とお風呂の場所を地図で探してみる。

調べたところ、近くに道の駅ポカポカランド美麻を発見。
温泉とレストランが併設されている、なんとも有り難い施設だ。
駐車場は、ほぼ満車。車中泊している人もちらほら見受けられる。
バイク用の駐車場はないので、空いてるスペースに停めるとしよう。
(*宿泊予約をしているライダーは、シャッターつきの車庫へ停められるそうです!! )

ちなみに、入浴料は600円。タオルも売っている(別料金)ので、手ぶらで気軽に入ることができる。
もちろん、ボディーソープ類も完備。
詳しい情報はホームページよりご確認ください
miasa-pokapokaland.com
汗を流し終えたらレストランへ。

このままビールで一杯・・・は無理なので、ジンジャーエールで我慢我慢。。。
そして、10時〜19時の間、無料で休憩できるスペースでしばし仮眠をとる。

目を覚ますと時刻は18:50を示していた。
辺りは宵闇に包まれているのが窓越しから確認できる。
どうやら、昼間の強烈な日差しは、すっかり鳴りを潜めたようだ。

暗がりのなかエンジンを始動させる。
あとは、ひたすらに我が家へと向かうだけ。
束の間の休息だったが、とても濃密で情緒的な思い出を作ることができた。
例年のようにバイクで気軽に出かけられる状況ではないが、自分なりの楽しみ方を見つけながら、なんとかこの苦境を乗り越えようと改めて思った。
さあ、もうすぐツーリング・キャンプシーズンの秋の季節がやってくる。
もし時間ができたら、どこへ行こうかな?妄想は膨らむばかりだ・・・
2020年、盛夏の八方尾根ツーリング、最後までご覧いただき、ありがとうございました。