(記事作成2022.8.4更新2024.8.10)
- ひとりっ子って楽でしょ??
- ひとりっ子って大変なことあるの??
このような疑問にお答えします。
兄弟がいないひとりっ子は周囲から「なんとなく楽そう」と言われがちですけど、実際はどうなのでしょうか?
あくまでも、ぼく個人の体験をもとに「つらい・・・」と感じた瞬間を紹介させていただきます。
ちなみに、イジメられた・兄弟がいなくて寂しいというものではありません。
一人っ子が「つらい・・・」と心から感じる瞬間とは??
結論から申すと、仮面夫婦な親のケンカの仲裁をしなければならなかったことだ。
これは今に至るまでいっさい誰にも心情を吐露できなかったし、当時から子どもながらに
「こればかりは相談したところでどうしようもない・・・」
と諦めていた。
一人っ子は家では逃げ場がない・・・
あくまでも想像だが、兄弟がいればが殺伐とした夫婦仲を目の当たりにしても、心の逃し場所を兄や姉なりに向けたり頼ることができるのかもしれない。
しかし、核家族のひとりっ子は家では父・母以外に頼る人間がいないので、夫婦仲が冷めきった家庭だとメンタル的にどんどん孤独に追い込まれてしまう。
7〜8才のころから夫婦ケンカの仲裁やグチを聞かされるのが当たり前だったので、学校から帰宅するさい子どもながらに
「今日もバトルが始まるのかなぁ・・・」
と、ゲンナリし、自宅までの道のりがやけに長く感じたのは今でも鮮明に覚えている。
学校が唯一、心が落ち着く場所だった
家では空気がピリピリと張りつめていたが、幸にして学校では自分の居場所を見つけることができた。
上級生は釣りや自転車の二人乗り(笑)など『子どもの世界観のなかで大人っぽいこと』をたくさん教えてくれたし、同級生とも毎日仲良く過ごしていた。
中学・高校も家では孤独だったけど、友人や好きな人のおかげで充実した学校生活を送ることができた。
ほんと、対人関係ではかなり恵まれているほうだと思う。
もし、学校でも居場所を見つけられず孤独だったら・・・正直、この世界から脱出していたかもしれない。
なんで誰にも相談しなかったの??
小学生のころ友人の家に遊びに行ったとき、友人の両親の仲睦まじい様子を見て子どもながらに
「自分の家の空気感とどこか違うな・・・」
と薄々察することになる。
そうした事例を何回も見ていくうちにだんだんと、
- 両親が不仲の問題を、親同士の仲が良い環境で育った子に相談しても理解が得られない
と感じるようになり、しかも、
- 自分の家の事情を包み隠さず話すことは恥ではないか・・・??
- 自分が誰かに話すことで噂が広まり、そのせいで家の状況はますます悪くなるのではないか??
と、当時7〜8才にしていつも考えていた。
衣食住が整っているだけでもマシ・・・だな
仮面夫婦とはいえ、ぼくに対して虐待したり奴隷化するような身体的ダメージを食らわすようなことはなかった。
ネグレクトな家庭なら事態は深刻なので話は別だが、衣食住に関してはまったく不満はない。むしろ感謝しかない。
学校の図書館で家庭問題に関する本を読んだので、そういった人たちと比べて
- 育児放棄されていないだけでも自分の環境はマシ
- 自分が我慢すれば良いだけだから、もう少しがんばってみよう・・・
と思っていた。
親といえど血の繋がった他人
子どもが親の夫婦関係を改善することはできない。
いや、もしかしたら可能かもしれないけど、実現生は限りなく低いと思う。
親も一人の人間だ。とうに冷めきった感情が再燃したり、ましてや子どもがそのきっかけを作るなんてことは、とてもじゃないけど現実的ではない。
今でこそ家族間の悩みはSNSやブログといったもので心のはけ口とすることができるが、そういったSOSを訴える場所がなければ相当キツいだろう・・・
ひとりっ子の親は、どのような夫婦関係でいるべきか??
あくまでもぼく個人の考え方を申すだけ。
なにがベストで正解なのかは分からないけれど、淡々と心情を綴っていきます。
子どもの前で夫婦ケンカは絶対NG
仮面夫婦のいがみ合いがひとりっ子にもたらす影響はハンパじゃない。
兄弟がいればまた違っていたのかもしれないが、家では親以外に接する人がいない環境のひとりっ子だと、精神的な負担はすべて子どもにのしかかる。
安息できる家じゃないと心の癒し場所は学校しかない。
もし、その学校で人間関係が上手くいかず、しかも家でも心落ち着く居場所がなければ・・・もう最悪だ・・・
親それぞれ思想の違いはあるしケンカもするだろうが、せめて子どもがいないところでバトっていただきたい。
父が母を殴る場面を目の当たりにして仲裁に入る子どもの気持ち・・・想像しただけで胸が締めつけられませんか?
正直、離婚してほしかった
『子はかすがい』というけれど、ぼくはそうは思わない。
親としては子どものことを考えて離婚を踏みとどまったらしいが、正直、そんな配慮は要らないし全然嬉しくなかった。
子どもとしては、冷めきった夫婦関係をまざまざと見せられるものほど虚しいものはない。
小学生のころから
「これが家族って言えるのか・・・」
と疑問に感じていたし、夏休みに家族旅行をしてもどことなく他人行儀な感は否めなかった。
覚醒した子どもは、どこか冷めている
両親は金銭的・世間的にデメリットを感じて離婚を切り出せなかったと推測している。
離婚という決断は避け、お互いに距離をおいて生活することで妥結したのだろう。
しかし、子どもからすれば
- ケンカの仲裁から解放される
- お互いのグチを聞かなくて済む
- 仮面的な家族を演じるのはキツい・・・
という3つから脱せることができれば、母親の実家に移り住むのも全然かまわなかった。
離婚するメリット・デメリットを慎重に勘案した結果『現状維持』という答えに至ったのだろうが、子どもながらに
- 仲悪いのに、なんで一緒に居るのだろう・・・
- 自分を大切にしてくれない男となんで結婚したのだろう・・・
といつも疑問に感じていた。
10代後半にもなれば空気のような冷めた夫婦関係にも一定の理解はできるが、子どものころは本当に謎だったし、なぜ別れなかったかの理由も聞くつもりもない。
親も自分の幸せを追い求めてほしい
子どものために離婚しないという選択は、正直、ぼくの場合はプラスに作用することはなかった。
精神的には
『明らかに不幸せな結婚生活』
を続けられるよりも
『片親でも家族を感じれられる』
のほうが100倍はマシだと感じている。
ただ、親の立場からすれば子どものことを考えるとお金の問題も当然あるだろう。
現実的にキレイ事も言ってられないのは承知だけど、子ども視点からすると
「もっと自分の幸せも追い求めてほしい・・・」
って思ってしまう。
それぞれの家庭の事情があるから離婚推奨はしないけど、惰性的に偽りの結婚生活をまざまざと見せつけられる子どもの気持ちも察していただきたい。
いつでも逃げられる経済力をもつ
自分のことを大切にしてくれない旦那と一緒になったら、もう最悪。かなりの地獄だ。
しかも、別れられない理由が金銭的な不自由のせいだと、後悔してもしきれないと思う。
自分を愛そうとしない無関心な旦那と一緒にいたら人生を棒に振るので、いつでも逃げられるようにまとまったお金は用意しておくべきだ。
母は訳あって専業主婦だったけど、もし経済的に自立して蓄えがあったら違った人生を歩んでいたと思う。
最後に
ここまでの経緯はさておき親に対しては、なに不自由なく育ててくれたこと(とくに母)には恩義しか感じていない。
せめて今までの分の感謝は伝えようと、自分なりに孝行をしている。
母と父の関係はもう二度と修復不可能だけど、感謝の念をすべてを放り投げてぼくが逃げ出したら数十年後に後悔すると思う。
夫婦関係がもたらす子どもへの影響はそれぞれで考え、我が子が不憫にならないような家族設計が必要だとブログに綴るにあたり改めて感じた。
最後までご覧いただきありがとうございました。