(記事作成2021.5.28更新2021.6.3)
前回は由布院の道の駅に着いたところで区切りました。
これより3部の記録です。
どうぞご覧ください。。。
落書き
国道を走るトラックのエンジン音で目が覚める。
道の駅の目の前は高速道路の入り口のため、ひっきりなしに車の往来があった。
気温は11°と肌寒いので、Tシャツの上から薄いカーディガンを羽織流ことにした。
天気予報は「晴れ」とのこと。
この晴れ間のチャンスを活かすべく、念願だった阿蘇の大観峰を目指そうと思う。
でも、ここに来るまでの道中で、ちょっと気になった道を見つけたから、ほんの少しだけ大分方面に戻るとしよう。
気になった道は県道11号線沿いにある。
しかし、朝霧がもうもうと立ちこめてしまい景色の全貌をうかがうことはできなかった。
きっとこの場所は、晴れた日だと眼前に由布岳がそびえる美しい風景を見ることができるのだろうな。
代わりに、ガードレールに殴り書きされた「淫語」が歓迎してくれたよ。
落書きから察するに、ここは地元の人の憩いの場、もしくはデートスポットなのかな。。。??
いろいろな妄想を頭の中でくり広げてしまう。。。
さて、いくら待っても霧は濃ゆくなるばかりなので、そろそろ阿蘇へ向かうとしようかな。
阿蘇日和
県道11号線を南下していく。
視界はだんだん見通しが効くようになってきたものの、空は相変わらずご機嫌斜めなご様子。
予報では晴れるとは言っていたが、はたしてどうなるやら。。。
道の左右が緑に囲まれた快走路をラフェスタが爆走。
信号なんて全くないので、ついついアクセルを強めに踏んではその都度自省する。
写真を撮っていたら、タイミングよくバイク乗りが通ったので思わずパシャリ。
関東のナンバーだったな。ロングツーリングの途中だろうか。。。
地平線の彼方まで続いている大草原。
本州ではなかなか見ることができないスケール感だ。
風景のどこを切り取っても絵葉書のような写真を撮ることができる。
アップダウンがきつい箇所もあるけれど、ほとんどは滑らかなコーナーや適度な勾配なので、走っていてとても楽しい。
車でこれだけ気持ちが高揚するのなら、バイクなら尚更のことだろう。
県道45号線へと折れ、いよいよ「大観峰」へと向かうとしよう。
ツーリング雑誌でいつも特集されている「大観峰」
誌面で見ていたあの風景が、今、ぼくの眼前に広がっていることに興奮を抑えきれない。
売店でクマモンのぬいぐるみが売っていたので、思わず買ってしまった。
ちなみに、景色が霞みがかっているのは黄砂の影響らしい。
阿蘇市の町並みと田園風景をマルっと見渡せる。
遠くには山のシルエットが確認できるも、その全貌は黄砂に隠されてしまった。
阿蘇市を取り囲む、ダイナミックな山々の光景に言葉を失ってしまう。
地元ライダーは、こんな最高な道をいつでも走ることができるのか?
ほんと、素直に羨ましい・・・
空の色がときおり青くなるものの、一瞬で雲と黄砂に覆われてしまう。
道を何往復もして数時間ほど粘ったけど状況は変わらずなので、そろそろ場所を移そうかな。。。
(詳しい観光情報はこちらから↓↓↓)
kumamoto.guide
これはヤバい・・・
地図を見てみると、大観峰から40分ほど走れば「草千里ヶ浜」に着けるらしい。
「草千里ヶ浜」も阿蘇の有名観光地の一つだ。
これは是非とも行って確かめるしかない。
県道111号線、通称「阿蘇パノラマライン」を走っていると、空が一気に快晴に転じた。
黄砂の影響も大観峰よりは少なく、景色全体をしっかり見ることができた。
草原には馬や牛が放されており、寝っ転がったり草を食んだり、動物たちはとても気持ちよさそうに している。
気温も心なしか下がった気がする。
半袖1枚だと、ちと寒い。。。
一面が緑の世界をグングン駆け上がっていく爽快感は、実際に訪れた人にしか分からないだろうな。。。
コーナを抜けるたびに、
「次はどんな景色が待っているのだろう・・・!!」
ってワクワクしてしまう。
シーズンや休日は、多くの観光客で賑わうのだろうな。
死ぬまでに走りたい道に選ばれるのも頷ける最高のワインディングだ。
この「阿蘇パノラマライン」は、日本国内においてトップクラスな絶景路だと思う。
こんな道、そうそうあるものではない。
おもしろ過ぎて何往復もしてしまった。
写真と走りをガッツリ堪能しつつ「草千里ヶ浜」へラフェスタを向かわせる。
レストハウスの駐車場(普通車は500円)に止め散策してみよう。
草原の中央には池があり、烏帽子岳をバックにパシャリ。
大袈裟ではなく、天国ってこんな場所なのかな?
癒しと優しさに満ちた世界。
心が洗われて、見るものすべてが透明で美しい。
平和と慈愛に包まれた情景。
訪れる人は、みんな幸福感でいっぱいになると思うよ。
しばし、この景色に身を任せるとしよう。
ひとしきり写真も撮ったし、もう満足である。これ以上望んだらバチが当たるよ。
夕刻になるまでの数時間、ただただボーッとしていた。
午前中は霞が覆う天気だったのに、1日のフィナーレに、こんな神がかった景色に出会うことができたのは奇跡としか言いようがない。
(ホームページはこちらから↓↓↓)
kumamoto.guide
・・・今日という日に悔いはない。
幸せの余韻に浸りつつこの場を後にし、街明かりが灯し始める阿蘇の町並みへとラフェスタを走らせるのであった。
さて、区切りがいいので今回はここまでとしよう。
第3部、最後までご覧いただきありがとうございました。