(記事作成2021.4.24更新2021.5.6)
生きていくうえでバイクは必要かという問いに対してぼくの考えは
「ふつうに生きていく分には、バイクがなくても特段支障はない」
という結論に着地している。
利便効率に反するバイクは完全に趣味の乗り物なので、生活の一部に加えなくてもなんら問題はない。
車とバイクの6輪生活を数年間も送っていると、バイクじゃなきゃいけない理由のほうが少ないことに気付かされてしまう。
だって、ただ単に観光地を巡るだけなら車のほうが楽だろう。

急な雨にうろたえることも無いし、エアコンを効かせれば夏の灼熱のなかを汗を噴き出しながら走らなくても済む。
キャンプに行くときはトランクに荷物を詰めればOKなので、バイクのように車体に括りつける手間は省けるし荷物の落下の心配も皆無だ。

しかも疲れたときは車内で寝ることができるので、わざわざホテルに宿泊する必要もない。

じゃあ、なぜぼくは非実用的でしかないバイクに乗っているのだろうか?
その理由は2つある。
1つは、バイクが好きというよりninjaが好きだからだ。
車体(外観)に惚れてトキメキを感じているからまったく飽きることがない。

ぼくはバイクに限らず、乗り物は性能や価格をチマチマ比較検討するよりも瞬間的にビビッと感じた車両のみを選ぶようにしている。
いちばん最初に買ったninja250、今乗っている650も見た目がタイプだったから即購入に至った。
バイクは趣味性が高い乗り物なので妥協した車体にしぶしぶ跨るよりも、予算が多少オーバーしても自分が心から乗ってみたいと思えるものを買ったほうが後悔は少ないとぼくは思う。

(恋愛だって、本気で好きになった人じゃなければ一緒にいても楽しくないでしょ?車両選びはそれと似た感覚だね)
ninjaに一目惚れして「このバイクに乗りたい!!」という強い気持ちがあったからこそ、時間が経っても飽きずにいられるのだ。断言する。
もう1つは、車だと戸惑うような狭い道でもガンガン進んで行くことができる点だ。

車だと対向車とのすれ違いに気をつかうし、何より、道の果てが行き止まりだったときのUターンがとても面倒くさい。。。
車両にもよるけれど、バイクだと切り返しに難儀することはまずないし、対向車がきても焦ることなく路肩に寄せれば良い。
加えて申すと、国道をなぞるように走るだけならバイクの楽しさは半減するし、バイクの機動力や軽快性を活かさないのはとても勿体ないことだと思っている。

どうせ乗るなら車と同じような乗り方をせず、国道から逸れて田舎の酷道や林道に立ち寄り、冒険心と直感だけを頼りに自分だけの景色を発見するほうが面白い。
(Google マップ・紙地図をしまっておくとなおよし)
でも、もしかしたら
「この理由なら自転車でも良いじゃん・・・」
って思う方もいるだろう。
仰る通りである。ぐうの音も出ない。
ただ、いかんせん坂道だと自力で漕ぐのが大変なのでエンジンのパワーに助けてもらっております。悪しからず。

冒頭でも申したが、バイクは車と比べると実用性に乏しく非効率的な趣味の乗り物だ。
日常でバイクと接する機会はほぼゼロだろうし、よほど感化されない限りは興味すらもたないと思う。
そもそも特性が異なる車とバイクを比べること自体がナンセンスなのかもしれないが、効率的な移動手段という点においては、圧倒的にバイクが不利なのは見て分かるだろう。

「バイクに乗りたい!!」という衝動に駆られることなんて、人生のなかでそう何回もあるものではない。1回あればいいほうだと思う。
でもぼくは、そのたった1回の胸を高鳴りを抑えられずに解放させてしまったので、非効率だけど旅情的な世界に入り浸っている。

車は、とにかく快適で便利だけど刺激が少ない。
バイクは、ふつうに生活するだけなら必要ない趣味の乗り物。だけど、冒険心やセンチメンタルな世界は車の比ではない。
優劣で競ったりするのではなく、それぞれのメリット・デメリットを踏まえたうえで、乗り物と上手に付き合っていければ良いと思う。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。