
(記事作成2019.11.30 記事更新2020.3.27)
暦の上ではとっくに「秋」のはずだが、今年の10月は平年と比べて気温が高い。
夏が延長しているようだ。とにかく蒸し暑い。
しかも、九州〜関東にかけて秋雨前線がびっしりと張りついているせいで、すっきりとした晴れ間はここ数週間くらいは見ていない。
せっかくの休日は雨・・・という悶々とした日常が流れていく。

そんなバイク乗り泣かせな天気が続くなか、ふと天気予報を見てみると、
10/15〜10/17の2日間だけは久々に快晴とのこと。
正直、この機会を逃したら次はいつ行けるかわからない。
(天気の神様は、とっても気まぐれだからね)
「これは、行くっきゃないでしょ!!」
ぼくは、いてもたってもいられず、取り憑かれたかのように旅支度をした。
せっかくの機会だし、どうせなら遠くへ走りたい。
「どこ行こうやら??
・・・そうだ!!
ずっと訪れたかった猫寺として有名な「福井県の御誕生寺」をメインにブラブラとしてみよ〜」
そんな風に目的地をサクッと決め、一路、北陸へとninja650で駆け出すのであった。
深夜移動
2019年10月14日。

出発の日は雨がほとばしっていた。
そこそこの雨量。バイクで走るのは戸惑うレベルの視界の悪さだ。

でも大丈夫、問題ない。
関東は雨でも、福井県は晴れるのだから!!
さっそく首都高に飛び乗る。
まずは、東名の牧之原SAまでひた走ろう。
エグい渋滞にハマったり、雨で視界ゼロ走行だったが、牧之原SAになんとか到着。

ここ牧之原SA(下り線のみ)には、無料の雑魚寝スペースがある。
他にも、コインシャワー等があるのでかなり有り難い。

車だと座席シートを倒して寝られるが、バイクだとそういうわけにもいかない。
(ぼくが知る限りだけど、ここまで神がかった高速道路のSAはそうそうないのでは?)
冷えた体をホッカイロで温め、持参したシュラフに包まり夢の中へ。。。

・・・2時間ばかしは寝たか。
すっかり覚醒したぼくは、再びninjaに跨がり最初の給油をする。

「さあ、いくか・・・!!」
そして、長距離トラックの大名行列を成す深夜の東名に、シフトを掻きあげ勢いよく合流していくのであった。
飽きるほど長い東名高速の静岡区間に別れを告げ、愛知県に突入した。
平日のためか、営業車や過積載なハイエースがたくさん走っていた。
本線上から流れゆく情景を尻目に、そのまま名神高速へと接続し、米原JCTで北陸道へと分岐する。
このまま一気に御誕生寺へと向かってもいいが、それだと味気なさすぎる。。。
ツーリングは急いでもロクなことがないので、木之本ICで降りることにした。
ここからは、まったりと国道365号線を流していこう。

数週間ぶりの青空だ。
いつにも増して心が躍り昂ぶっている。

バイクに乗らない人からすれば、
「数週間ぶりに晴れただけで大袈裟だろ・・・」
と思うかもしれない。
でも、バイク乗りは、太陽の光が注ぎ碧空がなす情景を全身で受け止めることができる、ただそれだけでメッチャ嬉しいものだ。

ましてや待ちに待った晴れ間。
発狂するくらい脳内乱舞するでしょ!!

国道から逸れ、ふと気になった脇道に入ってみた。
道の両サイドは木々に挟まれいるため、昼間なのに薄暗くとても肌寒い。

林道は、濡れた落ち葉や折れた枝の絨毯になっている。
油断すると後輪がズルッと滑りそうで、マジで怖い・・・

結局、たまたま見つけた林道は途中で通行止めになっていたのでUターンして、国道365号線に復帰した。

交通量が少ない山沿いの快走路をボーッと走っていると、福井県の県境の看板が目に飛び込んできた。
バイクを停めたついでに、本日お世話になるキャンプ場に予約の電話を入れた。
そして、タンクバック に忍ばせてある地図を引っ張りだし、ザッと目を通す。

どうやら、あと40分くらいで猫寺に着けそうだ。
ninjaに跨りエンジンをかけ、1速・・2速とギアを掻きあげて走っていく。
道すがらふと見上げてみた旅の空は、白雲と青空が絶妙に映えていた。
猫さんはお昼寝中
コンクリートジャングルの首都圏から、なんと12時間かけて、ようやく御誕生寺に着いた。
平日にもかかわらず、駐車場には複数台もの車が停まっていた。

お散歩していた地元の方とお話しさせていただいたところ、ここ、御誕生時は住職が身寄りのないネコさん(捨て猫など)を保護しているとのこと。

現在では、保護された約20数匹ものネコさんたちが敷地内で、のほほーんっと暮らしている。

ちなみに、8時と15時半の1日2回、ネコさんのお食事風景を見ることができる。
ぼくが着いたのはお昼時のため、ほとんどのネコはぐっすりと夢の中。。。

活発な姿を見たいのなら、お食事タイムに合わせて見学するのが良いかもしれない。

喧騒からの離脱を促してくれる。
住職の愛情に包まれたネコさんたちは穏やかで、とても人馴れしていた。
っというか、マイペースで我関せずって感じ。

足元にすり寄ってきた子がいたので、しばし戯れていた。
ネコさんを脅かさないように、そろりそろりと腰を低くして、カメラを地面すれすれな位置にセットする。

手を舐めて瞬間に、シャッターボタンをパシャっ。
お気に入りの1枚が撮れた。

「ここまで来たんだから、お食事の風景を見てみたいな・・・。
そうだ!!
ツーリング最終日にまた来よう!!」
15時半になるまで待っていても良かったが、さすがに待ちぼうけになってしまう。

それに、精神的にはたっぷりと癒しを頂いたのだが、体力的には
腹が減ってヤバい・・・
今回はこのあたりでお暇して、自分のお食事タイムを優先するとしよう。
調べたところ、ここから10分くらいの場所に吉田食堂さんがある。
超巨大なソフトクリームが有名とのこと。
是非ともこの目で見てみたい。
ネコの視線を感じつつninjaを始動させ、ゆっくりと発進させる。

そして、次なる目的地に気分ルンルンで向かうのであった。
・・・ではでは、区切りも良いので第一部はここまでにしようかな。
第2部はこちらから↓↓↓
まずは第1部、最後までご覧いただきありがとうございました。